さよなら、スナフキン #
単に「スナフキン」に惹かれただけ。でも、主人公の女の子と自分の共通点に気づき、自分を顧みることができた、実りある読書であった。
女の子は、自分がやりたいことがあるわけではなく、誰かに必要にされることを渇望している。ワシも、常にそれが心の中にある。彼女とワシとの違いは、彼女はやりたいことなんかないと思っていて、ワシはやりたいことがあると思っている点。
でも、その違いに大きな意味はない。彼女の方がワシよりも、よく言えば達観して「いた」。悪く言えば自分をあきらめて「いた」。
彼女は成長するわけだが、それを成長と普通に落ち着いて見ることができるのは、彼女とワシの年齢が一回りも違うことと、ワシの学生時代のモラトリアムっぷりも捨てたもんじゃなかったからだろうな、きっと。